JSON-LDは、ウェブサイトや記事の情報を検索エンジンに伝えるための重要なツールです。この記事では、初心者向けにJSON-LDの基本、メリット、種類、設置手順、Google Search Console(GSC)との関係、そして生成AI(Grokなど)を活用した作成方法を解説します。

JSON-LDとは?【初心者向け解説】

JSON-LD(JavaScript Object Notation for Linked Data)は、ウェブページの情報を整理し、検索エンジン(Googleなど)やアプリケーションが理解しやすい形式で提供する構造化データです。Schema.orgのスキーマを使って、サイトの運営者や記事の詳細(例:タイトル、著者、公開日)をJSON形式で記述します。
JSON-LDはHTMLの<script type="application/ld+json">タグ内に埋め込まれ、画面には表示されませんが、検索エンジンのクローラーが読み取ります。これにより、サイトや記事の内容が正確に伝わり、検索結果の表示が向上します。

JSON-LDを使うメリット

JSON-LDを活用することで、以下のようなメリットがあります
  • SEOの強化:検索エンジンがページの内容を正確に理解し、適切なインデックス作成やランキングに反映。
  • リッチスニペットの表示:検索結果に著者名、公開日、星評価などの詳細情報(リッチスニペット)が表示される可能性が高まる。
  • SNS連携の向上:TwitterやFacebookでシェアされた際、正確なタイトルや画像が表示されやすくなる。
  • クローラーの効率化:検索エンジンがサイトの構造や重要情報を迅速に把握。

JSON-LDの種類(WebSiteとArticle)

JSON-LDは大きく2つの用途に分けられます。それぞれ設置場所が異なり、役割も異なります。
1.サイト全体のJSON-LD(WebSite, Organization
  • 目的:サイトの運営者(個人や組織)、サイトの主題(例:技術ブログ、ECサイト)を伝える。
  • 設置場所:通常、トップページ(index.html)や全ページ共通の<head>タグ内に<script type="application/ld+json">として埋め込む。
<script type="application/ld+json">
{
  "@context": "https://schema.org",
  "@type": "WebSite",
  "name": "サンプル技術ブログ",
  "url": "https://example.com",
  "publisher": {
    "@type": "Organization",
    "name": "株式会社サンプル",
    "logo": "https://example.com/logo.png"
  }
}
</script>

 

2.個々の記事(Article, BlogPosting

  • 目的:記事の詳細(タイトル、著者、公開日など)を伝え、リッチスニペットを強化。
  • 設置場所:各記事ページの<head>または<body>内に設置。
<script type="application/ld+json">
{
  "@context": "https://schema.org",
  "@type": "Article",
  "headline": "2025年のAIトレンド",
  "url": "https://example.com/ai-trends-2025",
  "author": {
    "@type": "Person",
    "name": "山田太郎"
  },
  "datePublished": "2025-09-07"
}
</script>

Google Search ConsoleとJSON-LDの関係

JSON-LDはGoogle Search Console(GSC)と密接に連携し、サイトのインデックス登録やSEOを強化します。GSCはサイトのクロール状況やインデックス状態を管理するツールで、JSON-LDを活用することで以下の効果が得られます
  • 構造化データの検証:GSCの「リッチリザルト」レポートで、JSON-LDのエラー(例:必須プロパティの欠如)を確認。
  • インデックス促進:JSON-LDを埋め込んだ記事をGSCの「URL検査」でリクエストすると、検索結果への反映が早まる。
  • リッチスニペットの確認:正しいJSON-LDにより、検索結果に著者名や公開日が表示される可能性が高まる。

JSON-LDの設置・登録手順

JSON-LDとGSCを活用したサイト運営の手順を、フェーズごとに解説します。

1. サイト立ち上げ時

  • JSON-LDの設置:サイト全体のJSON-LD(WebSite, Organization)をトップページや全ページ共通のテンプレートに埋め込む。
  • GSCの登録:GSCにサイト(例:https://example.com)を登録し、所有権を確認(DNSレコード、HTMLタグなど)。
  • サイトマップの登録:サイトマップ(sitemap.xml)を作成し、GSCで送信。クローラーがサイトの構造を把握。

2. 記事追加時

  • JSON-LDの追加:新記事ページにArticleスキーマのJSON-LDを埋め込む。CMS(例:WordPress)ならプラグイン(Yoast SEOなど)で自動生成。
  • GSCでのインデックス登録:GSCの「URL検査」で記事URL(例:https://example.com/ai-trends-2025)を送信し、インデックス登録をリクエスト。
  • サイトマップ更新:新記事のURLをサイトマップに追加し、GSCで再送信。

3. 記事削除時

  • JSON-LDの削除:記事ページを削除すると、そのページのJSON-LDは自動的に無効化(404/410エラーを返す)。
  • GSCでの対応
    • 通常、Googleは数日~数週間で削除ページをインデックスから外す。
    • 急ぐ場合、GSCの「削除リクエスト」ツールで削除URLを送信。
    • サイトマップから削除URLを外し、GSCで再送信。

JSON-LDの主要プロパティ一覧

JSON-LDはSchema.orgのスキーマに基づき、さまざまなプロパティを使用します。以下は主な項目と用途です。
スキーマ プロパティ 用途
WebSite @context スキーマの参照先(通常 https://schema.org)
@type データの種類(例:WebSite)
name サイト名(例:サンプル技術ブログ)
url サイトのURL(例:https://example.com)
publisher 運営者の情報(Organization や Person)
Organization name 組織名(例:株式会社サンプル)
logo ロゴ画像のURL
contactPoint 連絡先情報(電話番号、メールなど)
sameAs 関連SNSや公式ページのURL
Article @type データの種類(例:Article, BlogPosting)
headline 記事のタイトル
url 記事のURL
author 著者の情報(Person や Organization)
datePublished 公開日(例:2025-09-07)
description 記事の概要
image 記事に関連する画像のURL

生成AIを活用したJSON-LD作成方法

生成AI(例:Grok)を活用すると、JSON-LDを簡単に作成できますが、以下の注意点が必要です。
  • 明確な情報提供:サイト名、URL、記事タイトル、著者、公開日など具体的なデータを指示。
  • スキーマ指定WebSite, Articleなど、どのスキーマを使うか明確化。
  • 検証必須:生成されたJSON-LDをGoogleの「リッチリザルトテスト」でチェック。
  • 自動化の考慮:大量の記事の場合、CMSのプラグイン(例:Yoast SEO)で自動生成する方が効率的。

【Grokへの依頼例(依頼内容)】


サイト:https://example.com(技術ブログ、運営:株式会社サンプル)
記事:2025年のAIトレンド、
URL:https://example.com/ai-trends-2025、
著者:山田太郎、
公開日:2025-09-07、
説明:2025年のAI技術の進化について解説、
画像:https://example.com/images/ai-trends.jpg
サイト全体と記事のJSON-LDを作成。
【Grokの出力結果】
サイト全体のJSON-LD(トップページ)
<script type="application/ld+json">
{
  "@context": "https://schema.org",
  "@type": "WebSite",
  "name": "サンプル技術ブログ",
  "url": "https://example.com",
  "publisher": {
    "@type": "Organization",
    "name": "株式会社サンプル",
    "logo": "https://example.com/logo.png"
  }
}
</script>
記事のJSON-LDhttps://example.com/ai-trends-2025)
<script type="application/ld+json">
{
  "@context": "https://schema.org",
  "@type": "Article",
  "headline": "2025年のAIトレンド",
  "url": "https://example.com/ai-trends-2025",
  "author": {
    "@type": "Person",
    "name": "山田太郎"
  },
  "datePublished": "2025-09-07",
  "description": "2025年のAI技術の進化について解説",
  "image": "https://example.com/images/ai-trends.jpg"
}
</script>

まとめ

JSON-LDは、サイトや記事の情報を構造化し、検索エンジンに伝える強力なツールです。WebSiteArticleスキーマを活用し、SEOやリッチスニペットを強化します。Google Search Consoleと連携することで、インデックス登録を効率化し、エラーを監視できます。サイト立ち上げ時に全体のJSON-LDを設置し、記事追加時に個別のJSON-LDを追加、削除時はGSCで対応する流れが基本です。生成AI(Grokなど)を使えば、正確な情報提供で簡単にJSON-LDを作成可能。CMSを活用すれば運用も効率化できます。SEOを強化し、検索エンジンに情報を正確に伝えましょう!
参考文献